日立市かみね動物園公式ブログ

太平洋の見える動物園!

チンパンジーたちの誕生日

早いもので年が明けてから間もなく1ヵ月が経とうとしていますね。

かみね動物園では1月に年を重ねるチンパンジーたちが多くいます。

ヨウ、ゴヒチ、マツコは正確な生年月日が分からないため、1月1日を誕生日としています。

ヨウは一番年上で今年で推定55歳。国内のチンパンジーたちの中でも上から数えたほうが早いほど高齢になってきましたが、マイペースなこともありとっても元気に暮らしています。

ヨウ

ゴヒチとマツコは共に推定48歳でこちらも高齢です。

まだ思春期を完全に抜け出していない息子のリョウマに翻弄されている場面もありますが元気に過ごしています。

ゴヒチ

マツコ

1月5日にはイチゴが18歳になりました。

毎年来園者の方と誕生日会を行っていましたが、今年は運動場の修繕工事が間近だったこともあり開催はせず、寝室で特製ケーキをプレゼントしました。夕方のごはんも一緒に用意していたこともあり、好きなものから沢山食べる姿が見られました。

イチゴ

暗くて分かりにくいですがケーキを食べているイチゴ

ケーキを食べた後にそのまま勢いよく夕ごはんも食べていました

そして、1月20日にはフクが14歳に。こちらも誕生日会は開催せず、朝屋内運動場で特製ケーキをプレゼント。息子のジュウザを抱えながらも好きなものを頬張って満足した様子でした。一緒に出てきたヨウも少し分けてもらっていました。

フク

みかんはよく見ると「14」と「フク」になっています

ガラスの反射で見にくいですがジュウザもケーキに興味津々な様子でした

満足そうな様子

先にも述べていますがチンパンジーたちの屋外運動場は現在修繕工事により使用できない状態です。そのため屋内運動場のみでご覧頂いています。

屋外に比べ空間が限られていることもあり、全頭一緒に出すことが難しいため来園される皆様にはご不便をおかけしております。

 

昨年の4月から身体能力の向上が顕著なユウとリョウマは安全に配慮して展示を控えていたため、工事終了後の春からはやっと全頭で過ごせる予定です。

5月で1歳になるジュウザも動きが活発になってきたため、にぎやかなチンパンジーたちをご覧頂けると思いますので楽しみにお待ち下さい。

 

また工事に伴い2月末までクラウドファンディングにも挑戦しています。

fcf.furunavi.jp

ふるさと納税型ですが、返礼品の有無を選択することで小額からお住まいの地域に限らずどなたでも寄付することが出来ます。ご協力頂けましたら幸いです。

 

チンパンジー担当 おおぐり)

 

勝手にお鼻比べ。

書こう、書こうと思ってずっと忘れていたネタを1つ。

 

去年、広島の福山市立動物園に遊びに行ったときに丁度、実寸大のボルネオゾウの鼻ステッカーが販売されていたので当園のアジアゾウと比べてみようと思い購入しました。

大きさは10cmくらい?

なかなかニッチなグッズですね…!

 

ボルネオゾウアジアゾウの1種で体の大きさはゾウの種類の中では、1番小さいと言われています。当園のアジアゾウミャンマー出身。確かに、実際にボルネオゾウを見てみると小さい!子供のゾウのように見えますが、27歳だそうで立派な大人のゾウですね。

日本で唯一のボルネオゾウふくちゃん

そんなボルネオゾウとは鼻の大きさも違うのか?比べてみました。

ミネコの鼻の大きさと比べてみました。

やっぱり鼻の大きさもボルネオゾウは小さいみたいです。並べてみるとやけにミネコの鼻が大きく見えます。鼻の穴も大きい…。

動物の大きさを比べるとなると、なかなか実際に並んでねとは出来ないので今回比べてられることが出来て面白かったです!

ちなみにスズコの鼻とも並べてみましたが、スズコの鼻は以前ミネコとのケンカで切れてしまっているのであまり正確な比較は出来ませんでした。

 

スズコの鼻とも比べてみた!切れても器用なお鼻です。

ボルネオゾウも、当園のミャンマー出身ゾウもどちらも大きなくくりではアジアゾウ。鼻の大きさは違えど、形は同じで突起が1つ鼻の上側にあります。

ちなみに別種のアフリカゾウは、鼻の上側だけでなく下側にも突起があり、とんがっている個所が2つあります。アフリカゾウの実寸大お鼻ステッカーがあれば、また比べてみたいなと思うので、アフリカゾウのお鼻ステッカーを見つけた人は教えてください。

 

以上、2025年に書くはずだったブログでした。

 

2026年もよろしくお願いします。アジアゾウ担当飼育員 西川

 

 

メトロ、お疲れさま

クロサイのメトロが11月22日に亡くなりました。


メトロは1990年11月10日に、アメリカのマイアミ メトロ動物園で生まれました。約3年後、かみね動物園に来園。35歳を迎えたばかりでした。クロサイの平均寿命が40年くらいですので、高齢による寿命と考えられます。

メトロが来園したときは、マキ(当園生まれ)というメスのクロサイがいて、そのお婿さんとしてやってきました。

2頭の間にはメイ(♀)、マロ(♂)、サニー(♀)の3頭の子供が生まれました。

 

メイは仙台の八木山動物公園(メイは死亡しています)、マロは上野動物園へ、サニーは一度鹿児島県の平川動物公園に行きましたが、3年前にかみね動物園に帰ってきて、現在は愛媛県とべ動物園から来園したお婿さんのフーと仲良く暮らしています。

 

普段のメトロはとにかくよく寝ているサイでした。特に午前中はよく頭を投げ出したような格好で昼寝をしていることが多く、私たちも来園者も「大丈夫?」と心配になるくらいの格好で寝ていました。真夏でも日向で寝ていることもあり、熱中症になりかけて水をかけて体を冷やしてあげたり、良くも悪くもゆったりした時間が流れているサイでした。

サイの見た目からすると、立派なツノもあり強そうな姿。すぐにでも突進してきそうな印象もあります。でも、とても優しい性格の持ち主で、私たちが近くで作業をしていると「何してるのー」といわんばかりに柵越しに覗きに来ます。「ちょっとかまってよー」といった感じで、すり寄ってくるような仕草も見せるとても穏やかな性格でした。

 

ガイドやイベント時も、えさやり体験をしながら嫌がることなく鼻先やツノを触らせてくれたり、意外に垂れ目で優しい表情を見せてくれたり、たくさんの魅力を伝えてくれたサイでした。

メトロが体調を崩したのは、10月29日からでした。それまでも、数年前から熱中症や乾燥による皮膚疾患、採食はよいのですが肉付きが悪くなってきたなどが見られていました。

 

29日朝、メトロが自力で立てないのを確認し、様子を見ていましたがやはり立てないようで、飼育員たちで立たせることにしました。大型草食獣が座りっぱなし、寝っぱなしというのは、うっ血や床ずれ、臓器の圧迫などを引き起こし、さらなる体調悪化を引き起こします。

 


みんな初めてのことで、試行錯誤しながらなんとか立たせることができました。立ってしまえば涼しい顔をしてエサを食べたりしていたので、次の日は立つことを期待していました。

 

しかし、翌日からも自力で立つことができず、毎日起立補助作業を続ける日々でした。

 

起立補助はスリングとチェーンブロックを使用しました。メトロを立たせるには10分程度身体的負担をかけてしまいます。短時間で終わるように工夫しながらの日々でした。

立ってしまえば歩くこともできるし不都合はなさそうで回復を期待したのですが、日に日に採食も落ち始め、体力も落ちてきたようでした。

 

3週間を超える介助を続けましたが、22日朝、死亡していました。

 

解剖し死因を調べましたが、特に悪いところはなく、年齢による体力・筋力の低下が原因だったようです。

 

メトロの亡骸は東大の総合研究博物館に提供しました。当園からはカバの亡骸なども提供しており、骨格標本として展示されています。メトロが標本になるには少し時間がかかりますが、標本として新たな命が吹き込まれます。機会があったら会いに行ってあげてください。

 

12月6日にはメトロのお別れ会が開催され、たくさんの来園者と献花を供えていただき、改めてメトロがみんなに愛されたクロサイだったことを実感しました。

将来はサニーとフーの間にメトロの孫ができること、メトロのように穏やかで優しいクロサイが生まれてくることを期待します。

メトロ 天国でものんびりね 高原 和之

かみねっちょ新聞は動物園のウラ話が満載!?

みなさんは動物園で発行されている園内新聞「かみねっちょ新聞」をご存じですか?

 

平成24年の7月から始まった「かみねっちょ新聞」。

発行当初は園内で行われたイベントや動物についてのニュースをお知らせするかたちで毎月発行していました。月日が経つにつれ徐々に内容を変えていき、現在では2か月に1回、動物のことや飼育員の取り組み、身近にある発見などを伝える媒体となっています。

 

さて、そんな「かみねっちょ新聞」ですが、過去の記事がすべて「どうぶつ資料館」にあるのをご存じですか?

 

入って右側にある本棚の矢印部分。2025年12月現在、ここに存在します。

 

手書きだったり写真がいっぱいだったり担当者によって内容が異なる他、過去に飼育していた動物が出てきたりするなど、その当時の担当者主観で様々なことが掲載されています。毎月職員たちが考えながら書いた記事が満載で、今読んでも新たな発見があるかも!?どうぶつ資料館で休憩する時などにぜひパラパラっとめくってみてください。

 

そして、直近1年の記事は、動物園入口奥の建物から2階へのぼる階段に掲示しています。飼育作業の合間に撮ったお気に入りの写真も一緒に貼りましたので、併せて見ていただけたら嬉しいです。

 

最新号は、動物園入り口、はちゅウるい館、チンパンジーの屋内観覧室に設置してあります。日立市役所にも用意していますので、ご来園の際はぜひお手に取って読んでみてください。

 

 

また、なかなか来園できないよという方にも読んでいただきたく、動物園HP内にある「かみねっちょ図書館」にも収蔵しています。ダウンロードして読むことができますので、ご来園が難しい方はこちらからどうぞ!

HPのここをチェック!

 

毎号違った内容でお届けしています!ぜひご注目ください。

 

(過去の4こま漫画もおすすめ ところ)

家畜といえども

 動物園で展示されている動物というと,、ゾウ、キリン、ライオンなどの野生動物をイメージするかもしれませんが、モルモットやヤギ、ニワトリなどの家畜(人の管理下で飼育され、人の利用目的に合わせ改良された動物のこと。産業動物や伴侶動物、実験動物など)も展示されています。

 実は、今年度よりウコッケイの飼育担当になりました!

ウコッケイ、ニワトリの一種です。
小型で体重は1キロ前後、羽は黒色と白色があります。皮、骨、肉、内臓まで黒色です。

 家畜と聞くと「人に慣れている」というイメージがありますが、いざ飼育してみると…な、慣れていない。

 

 ちなみに普段の様子はこんな感じ ↓

入口の前でエサを待つウコッケイ

掃除のときは、離れて飼育員の様子を見ています

 飼育員が獣舎の中に入るのは掃除など飼育作業のときだけ。逃げ回ることはないですが、遠くからジーと様子をうかがい、エサもその場から離れてからやっと食べ始める慎重ぶり。エサが欲しくて入り口前で待っていても、部屋に入ろうものなら逃げられます。ウコッケイは用心深く慣れるのに時間がかかるタイプとはいえ、ここまで避けられるとは…。

 

 では、ほかの家畜たちはどうでしょう?ふれあい広場のモルモットとシバヤギをみてみると…

・モルモット

ふれあい広場のモルモット

 膝の上の乗るモルモット。事前にふれあいの練習をしており、十分に慣れた個体からデビューします。膝の上で寝てしまうこともあります。

 

・シバヤギ

 飼育スペースと観覧スペースは柵で区切られています。日中はお客さんからもエサをもらうことができ、つわもの達は身を乗り出してエサを受け取ります。

※動物の体調に合わせ販売エサの量を調節しているため、なくなり次第終了となります。

エサを食べるヤギたち

 な、慣れている…。なぜこんなにも違うのか…!!

 

 そもそも家畜には「従順性(人へのなれやすさ)」という行動の特性があります。これがあるからこそ、野生動物から家畜化が進んだといわれます。とは言え、家畜化されたすべての動物が必ず人に慣れるわけではありません。あくまでなれやすい性質をもっているだけで、最終的に慣れるかどうかは、その後の飼育環境に大きく左右されます。  

 現在、動物園で暮らしているウコッケイは、家畜としてではなく展示動物として飼育されています。動物園で飼育されているほかの野生動物と同じように、生態に合わせた環境で飼育・展示しており、家畜として飼育されているニワトリに比べると、人と接する機会は少なめです。

 ふれあい広場の家畜たちも展示動物ではありますが、ふれあいやエサやりなど人と間近に関わる機会があります。また、モルモットはふれあいに向けた練習も行っているので、ウコッケイとは飼育状況が大きく異なります。

 同じ家畜といえど、その距離感は飼育環境に大きく左右されるんですね。

砂浴び中のウコッケイ(今の獣舎にお引っ越しする前の様子です)

閉園後は木の上に移動し寝ます(よくみると中央に白と黒のウコッケイがみえます)

 

 ということで、無理に距離を縮めることはせず、適度な距離を保ちながら、引き続きウコッケイと良好な関係を築いていきます。

 ご来園の際は、家畜たちの様子にもぜひ注目してみてください!

(実はカイウサギも担当しているけど、こちらにも警戒されている…飼育員ほんだ)

 

ヤギは道草をしない?

 

先日、ヤギとともに園内をお散歩しました。

食べることの出来るイネ科の植物を物色しにいこう!というのが目的だったのですが

・・・

全然食べない。

かろうじて、落ち葉を少々。

時期が悪かったのか、お散歩したヤギの舌には合わなかったのか…。

どちらにせよ、当園のヤギは道草しないようです。

来春は除草活動をしてもらうかぁと思っていたのですが、あまり期待できなさそうです。

 

ヤギお散歩は、気が向いた時におこなっていますので見かけたらぜひお声がけください。

 

ヤギの落し物にはご注意を ヤギ担当飼育員 西川

 

 

動物園の冬支度

あれだけ暑かった夏がうそのように、朝晩はすっかり冷え込むようになりました。みなさんいかがお過ごしでしょうか。

動物園の木々も少しずつ色づきはじめ、季節はあっという間に冬の入り口です。

 

さて我々人間の世界ではそろそろ「冬支度」がはじまる頃。衣替えをしたり、早い人はもうコタツやストーブを出したり、エアコンの掃除をしてみたり・・・

では動物園ではどんな冬支度をしているでしょう?

 

ボイラー点検からはじまる冬

ゾウ舎やサイ舎などの大きな獣舎では、寒くなる前にボイラーの点検が行われます。ボイラーとは、いわば動物たちの大型暖房装置。お湯を沸かして、その熱を温風やパネルヒーターとして使うもので、寒い冬を乗り切るための生命線です。

ゴォォォォとボイラーが動く音は冬の訪れを感じさせます

半年ぶりにスイッチを入れるので、ちゃんと動くが少しドキドキ。修理が必要な場合は業者の方に依頼して、冬に備えます。

 

他の獣舎では、夏の間お世話になった扇風機を片付けて、代わりに赤外線ヒーターを設置したり、オイルヒーターを運び込んだり。冬支度の季節はまるで引っ越しでもしているかのような忙しさです。

おばあちゃんモルモット達の室内は早目に暖かく

一方、かみね動物園にいるペンギンや猛禽、ホロホロチョウやタンチョウなど、鳥類たちの冬支度は少し特別です。それが「鳥インフルエンザ対策」。

鳥インフルエンザとは、主に渡り鳥などが運ぶウイルスによる病気です。中でも「高病原性」と呼ばれるタイプは、感染した鳥が重い症状を起こし、短期間で命をおとしてしまう事もある、非常に怖いウイルスです。よくニュースで目にすることも多いかと思います。例年、国内では秋から冬にかけて野鳥の渡りが活発になるため、この時期は特に

注意が必要で、動物園では緊張感が高まります。

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そうそう、渡り鳥といえば園内で見られる野鳥でこんなのがいます。

ジョウビタキの♂。色鮮やかなオレンジが目立ちます。冬越しのためロシアや中国などの北方より日本へ渡ってきます

オレンジ色で分かりやすいので私が好きな野鳥です。ブログを書いている最中に園内で発見したので、余談としていれさせてください。

ジョウビタキなど冬限定で日本でみることのできる''冬鳥''を見つけるのも、季節の移ろいを感じさせてくれて楽しいです。

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話はもどりまして、動物園では鳥インフル対策のひとつとして、野鳥と動物園で飼育している鳥類たちの接触をさけるために、獣舎を防鳥ネットで囲って野鳥が入り込まないようにしています。しかし、今まで設置していたものは紫外線でボロボロになったり、破れてしまったので一度全て取り外し、新しいものを注文してもらいました。

防鳥ネットがないとやはり清々しい

届いたのがギリギリだったのもあり、鳥類担当は大慌て!全国各所で鳥インフルエンザの報告がちらほら上がり始めたなか、急ピッチで作業を進めました。獣舎全体を覆うので結構な重労働。そのうえ細かい隙間ができないようにかつ見栄えもできるだけ損なわないように気にしながらピーンときっちり張ります。

キジや猛禽たちの獣舎もきっちり張ります

ペンギン舎の作業風景

少し見えづらくなってしまいますが、動物たちを守るためにもみなさまにはご理解のほどよろしくお願いします。

 

このように書くと、鳥たちは寒さが苦手なのかな?と思うかもしれませんが、実は鳥は羽毛が生えているため、基本的にはとても寒さに強い生き物です。そのため冬に気を付けるべきは’’寒さ’’より’’ウイルス’’。飼育員たちは鳥たちの元気な姿を守るため、見えない敵との戦いを続けています。

 

さてちょっぴり動物園の冬支度を紹介してみましたが、こうして冬支度をしていると、あっというまに今年も終わりか~となんだか少し寂しい気もしますね。みなさんも冬の寒さとウイルスには十分気をつけてお過ごしください。

 

(最近風邪引いてばっかり 日野)