日立市かみね動物園公式ブログ

太平洋の見える動物園!

ライオンのネイルケア

ライオンはネコ科動物。

イエネコと同じように爪とぎをします。

 

爪とぎは人間でいう爪切りみたいなもの。
爪を健康に保つために必要不可欠です。
ですが人間とネコ科動物では爪の構造が異なります。

 

人間は爪の根本から新しい爪が生えてきて、
それに伴い押し出された先の爪が伸びます。

ネコ科動物はタケノコのような構造になっています。
内側に新しい爪があり、周りに古い爪が囲っているという構造です。

寝室で入手した爪


そのため、爪とぎというのはこの外側の古い爪を剝ぎ取っている行動になります。
爪とぎではなく、「爪剥ぎ」が正しい表現なのかもしれませんね。
包丁のように研いで鋭くしているのではなく、剥いで鋭くしています。

内側が空洞で鞘みたいになっているのが確認できる


動物園ではこの爪とぎができるように環境を整えて飼育してます。
寝室では寝台に木材を使用しているので、これを使って爪とぎをしています。

寝台の爪とぎ痕


展示場ではこういったものが設置されていないので、
別途用意してあげる必要があります。

今年に入っていろいろと新たに設置したのでご紹介します。

ケース①巨大ケヤキ

園内で大きなケヤキを伐採したので、展示場に搬入しました。
重かった、、、。

搬入の様子


地面に横にするのではなく、立ててみました!
数か月経ちましたが使う様子は見られず、、、。
今後に期待!!(ずっと使われない様子だったらジャガーに移植します)

ケース②シラカシ植樹

チンパンジーの展示場工事の関係でシラカシをいただけることに。
ライオン展示場に植樹してみました。
まだ爪とぎできる大きさではありませんが、将来的に大きくなることを期待!
うまく根付いて今も元気です!

ケース③大きな朽木

キリン展示場にある大きなケヤキの上部を伐採しました。
その際出たものがちょうどいい大きさでしたので、屋内展示場に入れてみました!
結構使用する様子がみられ、いい感じ!

爪とぎ痕


ケース④大きな丸太

園内でまたしてもいい感じの丸太がでたので、またまた展示場に搬入!
前回立てたので、今回は寝かせてみました。
まだ搬入したのが最近なので、使う様子を確認できていませんが丸太を見る限り触っている痕跡はあり!

 

爪とぎはライオンの爪の健康を保つために大切な行動です。
とぐことができないと肉球に刺さってしまうことも。
用意してもライオンたちのお気に召さないこともあります。
これからも試行錯誤しながら環境を整えていきたいと思います。
がおーこくに来た際は爪とぎしてるか見てみてくださいね!

 

12月公開予定のAvengers: Doomsdayが待ち遠しい 飼育員そめや

徒然ヤギ日記②

飼育員の掃除道具の1つ、竹ぼうき。

ゾウ舎の周りを掃除していると役目を終えたほうきを発見。

ゾウ舎での役目を終え、ぶんながっている竹箒

ピッカーン!ひらめいた!

洗ってまとめて…


きれいに洗って、まとめて…設置!

設置!

あ、何か見たことがある風景。

ピカッとひらめいたけれど、n番煎じのエンリッチメントでした。

でも、いくつあってもいいですからね!

 

設置したほうきはというと、すぐに使ってくれました!

ごしごしごしごし

ヤギはこうした身づくろい行動が大好き。

沢山使ってね。

 

4月に書き始めて放置していた記事をやっと完成させたヤギ担当 にしかわ

 

 

なつかしき遊び相手

生き物大好き少年少女の遊び相手と言えば、切っても切れないのがザリガニです!今回はそのザリガニについてのお話です。

 

みなさんがよく目にする赤いザリガニは「アメリカザリガニ」という種類のザリガニです。近所の池で捕まえてきては、家や学校の教室で飼育をするなど私が子供のころはとても身近な存在でした。子供の世話なので水質管理を怠って死んでしまうこともしょっちゅうで、当時は「ザリガニの死んだ水槽のにおい」がくさい臭いの代名詞となっていました。

アメリカザリガニ

さて、そんなアメリカザリガニですが、時代と共に外来生物として広く世間に知られるようになりました。水辺の生態系に及ぼす影響が大きく、2023年には条件付特定外来生物に指定され、かつてのような遊び相手ではなくなりつつあります。(捕獲・飼育は可能ですが、野外に逃がすことや販売が禁止になりました)

当園では7~8年ほど前まで、市内でザリガニを捕獲してきて、夏季限定のザリガニ釣りイベントを行っていました。終了後は冷凍してタンチョウやアライグマのご飯として利用し、外来種駆除にも、楽しいイベントにも、そして動物たちのおいしいご飯にもなる一石三鳥の夏の恒例行事でした。しかし、法規制と共に園内で外来生物を安易に飼育できるといった誤ったメッセージを与えかねないという意見が出て、泣く泣く終了となりました。

ザリガニ釣り

時は流れ、今年、学芸員実習の一環としてザリガニの展示を行うことになりました。実習生が展示制作を通して、学芸員として必要なスキルや考え方を身に付けてもらうことを目的とした課題で、捕獲から飼育管理、展示・展示サインの作成までを行います。

 

久しぶりのザリガニ捕獲に心躍らせてかつての穴場スポットへと向かいました。ところが、当時は敷いたようにいたザリガニが、なんと一匹も見当たりません。代わりに以前はスポット的に見かけていた在来種のモクズガニが生息域を広げていました。ザリガニからしばらく離れていた間に何が起こったのか・・・。

まずは生息環境の変化です。用水路の横にあった藪や低木がきれいになくなっていました。これにより日陰や彼らの隠れ家が減ってしまったと思われます。しかし、用水路にはところどころに蓋があるのでその下であれば隠れられますが、そこにもほとんどいませんでした。

次に大雨の影響も考えましたが、多少はあったとしても、モクズガニがたくさんいるところを見ると全部流されるなんてことはなさそうです。

さらに農薬の影響です。以前いたドジョウや小魚も見かけなかったので可能性としてはありそうでしたが、目に見えないのでなんとも言えません。

かつては左側が藪に覆われていた秘密のザリガニポイント

結局、原因は分からずじまいでしたが、10年経たない間に私の知っている用水路ではなくなっていました。アメリカザリガニが減ること自体は自然環境から見れば喜ばしいことなのですが、にぎやかだった用水路の急激な変化に一抹の寂しさを覚えました。

そんな中でも、やっとのことで2匹を捕まえることができ、素敵な展示ができました。展示の前では、「懐かし~、ザリガニだ」「ザリガニさんいるね」など、皆さんのザリガニに対する声が聞こえ、それに耳を傾けるのが最近の私の楽しみです。たかがザリガニ、されどザリガニ、人を引き付ける力が健在であることは間違いなさそうです。

ザリガニの「あし」に注目した展示です

ところで、先日、久しぶりに実家に帰る機会があったので、かつての遊び場を散歩してみました。釣りポイントは当然立ち入り禁止(当時もか・・・)、ザリガニやアカミミガメなど外来生物に関する掲示がされており、駆除が進められていました。時代や環境の変化と共に、アメリカザリガニが身近な存在でなくなる日が来てほしいと願う一方で、子どもたちが自然の中で新しい遊び相手を見つけてくれたらと思います。

かつての遊び場と外来種の掲示

しばらくザリガニの展示は、はちゅウるい館で続けようと思いますので、ぜひご覧ください!

 

写真のお店でイカ餌と瓶のチェリオを買っていた頃をなつかしく思う 中本

シカの好きな葉っぱはなんだろな?

みなさま、こんにちは。獣医師のかわせです。
普段は獣医師的なお仕事、動物の診察や手術などをメインにお仕事をしておりますが
8月からヤクシカやホンシュウジカの飼育も少しだけお手伝いするようになりました。
せっかく飼育を担当するわけなので、飼育をする動物たちのこともしっかりと知ろうと心がけて飼育をしております。
そこで、まずこの担当することとなったシカたちの好みを把握しようかなと思いました。
普段の給餌内容は乾草、ペレットをメインに給餌していますが、時には園内で木の葉っぱを採取してきて給餌も行っております。
この木の葉っぱ、ある葉っぱはよく食べるけど、この葉っぱはよく残っているな、ということが時たまありました。
そこで、どの木の葉っぱはよく食べて、どの木の葉っぱはあまり食べないのか調査してみることにしました。

まずは園内でよく生えている、シラカシ、スダジイ、マテバシイをあげてみることにしました。
方法は簡単、程よい大きさの枝葉を給餌して、一定時間後にその残っている葉っぱを観察して、どれだけ残っているかを調査する方法で行いました。

結果としては、
シラカシはほとんど残さない。
スダジイはほとんど食べるけど、たまに残す。
マテバシイはよく残す。    ということがわかりました。

綺麗に食べたシラカシ

 

 

全く食べてないマテバシイ


実は過去の報告(野宮ほか,2024)でもシカの嗜好性(好みのこと)の調査がおこなれており、
その結果でも、マテバシイは嗜好性が低く、スダジイは中間的、シラカシが嗜好性が高いとの結果で、今回の結果と同じ結果でした。
感覚的には何となくわかっていましたが、しっかりと調べてみるとやっぱりなという確信に変わりました。
せっかく葉っぱを給餌するならば、しっかりと食べてくれる葉っぱを給餌しようと再確認できました。

今回は秋の調査となり、葉っぱも成熟していることから、今度は夏前に実施して、新芽の状態でも同様の試験をしてみて結果を比べてみたいなとも思っております。
また、このほかにも今は園内で手に入るいろんな葉っぱで、この調査を行っており、いつか表にまとめられたら良いなと思っております。
また続報ができましたら、ブログか何かの媒体で報告いたします。
続報をお待ちいただけたらと思います

(引用文献;野宮ほか(2024)動物園を利用したニホンジカの嗜好性試験:シイ・カシ類に対する嗜好性.九州森林研究 77:103-108.)

 

獣医師 かわせ

スズコの日常③

アジアゾウ舎の展示場は衛生面を保つためのコンクリートエリアと砂浴びが出来る砂場のエリアがあります。

砂場エリアでは砂浴びをしたり、夏には水を撒きヌタバを作り泥浴びをしたりすることができます。砂浴びや泥浴びをすると、砂はゾウの背中にのったり投げられた勢いでモート(展示場の掘)や園路に飛び散ります。こうして砂場の砂はいつの間にか減っていってしまいます。

泥んこになるスズコ

そのため、定期的に砂場に砂を搬入します。

 

砂山にもたれて寝たりしないかなと砂の置き方をかえたりしているのですが、かみねのゾウたちは砂山を壊すものだと思っているのかすぐに崩されてしまいます。

このくらい入れたら、     こうして寝るはず、    平らにしてやるーー!

次はもっと沢山の砂を搬入してもらうか…。

 

さてさて、今回の砂搬入時にはクローバーや大麦の種を蒔いてみました。

砂浴びで種はどこかに吹っ飛ばされちゃうかなと思いましたが…

生えてきた!…掘られた!…生えて成長した!

生えてきた!

結構、根付いたような様子なので冬を越して来年以降も生えるといいなと思います。

スズコも気が向くと、たまにつまんで食べたりしています。

パクパク食べないのが意外でした。

 

以上、緑が少し増えたゾウ舎でした。

クローバーの育成はほったらかし打法 飼育員 にしかわ

身近な生き物展<本編>

今年も、夏の恒例企画「身近な生き物展」を開催しました!

毎年恒例の人気イベント「身近な生き物展」

楽しみながら生き物について学ぼう!

今年は、クイズラリーや生き物おみくじ、生き物すみかマップなど、楽しみながら生き物について知ることが出来る体験ブースも登場しました。

クイズラリーでは、飼育員お手製の消しゴムスタンプを集めてもらいました。なんと1600人もの方が参加してくれました!

たくさんのご参加ありがとうございました!

飼育員お手製の消しゴムスタンプ

生き物おみくじ

生き物すみかマップ

園内にも身近な生き物がいっぱい!

昨年に引き続き、園内には「かみネイチャーポイント」を設置しました。植物や昆虫など、園内で見つけることが出来る身近な生き物を紹介しました。身近な生きものというと、昆虫などを思い浮かべますが、植物だって”生き物”。植物とそこに暮らす生き物を一緒に紹介しました。

展示動物の中にもタヌキや二ホンキジといった「身近な生き物」がいるので簡単にご紹介!また、身近なところにいる外来生物についても紹介ました。

身近にいる外来生物の紹介

 

いろんな生き物の展示

そして、今年も様々な生き物を展示しました。

普段よく見かける生き物から、ちょっとレアな生き物、水の中の生き物まで、たくさんの生き物が登場しました。普段じっくり見ることはないかもしれませんが、多くのお客様がケースをのぞき込み、生き物を探したり、見つけた生き物について感想を言い合ったりと、楽しんでいただけたようでした。

オオカマキリかっこいいね!

きれいなヤゴだね。
かみね動物園には、池があるのでヤゴがたくさん!トンボがたくさん!!
見せ方色々!

ちょっとレア?なオオゲジ。これが結構好評で!みなさんよく見ていました。



身近な自然は知れば知るほどおもしろい!

特別な場所に行かなくても、生き物はすぐそばにいます。

「身近な生き物展」をきっかけに、皆さんもぜひ、庭やいつも歩いている道、足元で生き物を探してみてください!

何気ない道も、見方が変わればわくわくがいっぱい!

小さな虫も、植物も、コケも、地衣類も、みーんな生きている!もしかしたら、今まで気づかなかった生き物が、すぐそばにいるかもしれませんよ。

9年ぶりにカピバラが誕生しました!

7月14日、オスのソルトとメスのねっとうとの間にカピバラの赤ちゃんが誕生しました。
かみね動物園では2017年以来となるので、実に9年ぶりとなります。
ソルトとねっとうは2025年にかみね動物園に引っ越してきてからとても仲が良く、すぐに交尾も確認していました。
そんなカピバラたちの成長を、写真とともにご紹介していこうと思います。

 


 

7月14日

出勤するとなんだか聞きなれない高い鳴き声が聞こえてきました。 窓からのぞいて見ると、小さなカピバラたちがいました。最後の交尾から逆算して出産は8月上旬ごろと予想していたので、「もう!?」というのが最初の感想でした。 幸い、出産の準備はしていたので特に問題はなかったのですが、赤ちゃんの様子を確認したところ全部で5頭が生まれていました。体重は約1kg。親のカピバラが約40kgなので、それと比べるととても小さなカピバラたちでした。

7月15日

次の日の朝確認すると、残念ながら1頭死亡していました。どうやらうまく授乳ができなかったようです。このようなことは飼育員という仕事をしていると度々経験します。そんな時はなんとも言葉に言い表せない気持ちになります。 そしてもう1頭もぐったりしていたので、獣医に診てもらい、温めてもらいながら人工哺乳をしてもらいました。その後も度々哺乳を続けるとしっかりしてきて、現在は元気に走り回っています。

 


 

7月17日

早くも牧草を食べ始めました。人間とは比べ物にならないくらいの成長スピードですよね。でもこれが野生の力。本当にたくましく思います。

 


 

7月18日

そして小さいながらも立派なうんちが出てきました。カピバラの赤ちゃんの担当は初めての私にとってはこんなうんちにも感動してしまい、思わずジップロックにしばらく保管していました。(しばらくしたらしっかりカビが生えてきてしまい、ゴミ箱へ。)

 


 

7月24日

父親と同じポーズで牧草を食むこもいれば、奥の方で母親のお乳を飲むこもいてまちまち。この頃になると体重は4頭平均すると1.3kgと、着々と増量していました。

 


 

7月28日
2回目の全頭そろっての体重測定。まだ親と離されるのは不安なようで、大きな声で親を呼びます。その声を聞くと親も表情が変わり落ち着かなくなるので、隣の部屋にこどもたちを移動させて体重計にのせて測定します。

 


 

8月1日
この日はお外デビュー。今までは寝室の中だけの世界だったのが、初めての景色に親の後を恐る恐る出るような様子が見られました。しかし、慣れてくると外でもしっかり授乳する姿が見られました。

 


 

8月25日

誕生して2か月経った現在は体重も約3.5kgとますます大きくなり、外にあるプールの中でじゃれあったりスイスイ泳いだりと、4頭共とても元気に過ごしています。
エサのサツマイモやリンゴを親が食べているのを横から食べに行ったりと、とてもやんちゃな様子が見られます。
今後もSNSやブログなどでカピバラの成長記録は発信していきたいと思いますので、ぜひチェックしてみてください。

かみね動物園公式X: x.com

 

男子バレーボールやアメリカンフットボールの試合を追いかけるの忙しい 飼育員にしの