日立市かみね動物園公式ブログ

太平洋の見える動物園!

アナグマの変化

かみね動物園では現在3頭のニホンアナグマを飼育しています。

 

私は2025年4月から約1年間アナグマを担当しています。1年を通して給餌量をほとんど変えていないのですが、季節によって体型がかなり変わります。

今回はその様子をブログで比較してみようと思います!

※体型の変化には個体差も見られます。

 

まずはこちら、担当し始めたばかりの頃(4月)の写真です。

まだ冬の脂肪が残っているようで、全体的にふっくらとした姿をしています。

4月のアグ

次は夏の様子です。

春と比べてすっきりしていてあまり脂肪を感じません。

8月のタカ

人間だけでなく、動物たちにも暑さの影響が見られ、普段よりも活動量が落ちる様子が観察されることがありました。

そのため、園内では扇風機やエアコンの使用、水浴び場の設置、日陰作りなど暑さ対策を行いました。水に入って体を冷やす姿は夏ならではの光景です。

 

 

続いて秋です。

夏と比べると、少しずつ体に厚みがでてきたかな?と感じる時期です。

この頃から、冬に向けた準備が体つきからも分かりやすくなってきます。

11月の3頭(上からザビエル、タカ、アグ)

そして最後は最新の冬の姿です。(それぞれで比較してみました)

まずはザビエル。

12月のザビエル

8月のザビエル

次はアグ。

12月のアグ

8月のアグ

最後はタカ。

12月のタカ

8月のタカ

夏頃と比較すると、約1.5倍のもっちりとした体型になっています。

 

野生下のニホンアナグマは、餌が少なくなる冬に備え、秋の間にしっかりと栄養を蓄えます。

冬眠をすることもありますが、かみね動物園では1年を通して安定して餌を食べられるため、冬眠はしません。

 

それでも体型や動きには季節性が見られ、寝室から展示場へ移動する際には、夏よりも冬の方が少しだけ腰が重そうに感じられることがあります。

 

こうした体型の変化は健康状態を把握するための大切な指標の1つです。日々の観察では、見た目だけでなく行動や食欲などもあわせて細かく確認しています。

 

暖かくなってくるとまた少しずつ体が引き締まってくるため、このもちもち感を感じられるのは今の季節ならではです。

ぜひ季節で異なるアナグマたちの姿を見に来てください!

 

                           (アナグマ担当 おがわ)

静かな朝

「おはよう」

朝、換気のためにゾウ舎の扉を開ける。「ダダダン、ダダダン」こちらの気配を察知して、奥の鉄製の扉を鼻で叩く音、ミネコ流の手荒い朝の挨拶がかえってくる。(どれくらい手荒いかというと、何度か修理を依頼したくらい…)

その音を聞けば、顔を見なくても分かる。「今日も元気だな、ミネコ」

 

1987年4月に先代の「みね子」が亡くなった。後継として、その年の6月に「スズコ」が来園し、12月に「ミネコ」が来園した。

自分が飼育員になったのが1988年4月からなので、実際に来園したところは見てはいない。現在、500頭近くいる動物たちの中でも、チンパンジーの「ゴヒチ」、シロテテナガザルの「アニーとユウタ」、そして数羽のフラミンゴたちと並ぶ、数少ない先輩動物の「スズコ」と「ミネコ」。そのほかの動物たちはすべて代替わりしている。

動物の寿命は案外短い。(いや、人間が長いのか)

 

ミネコ来園時の新聞記事

自分は、はじめからゾウ担当だったわけではない。最初はライオンやカバ、キリンやキジ類を担当し、10年が経過したある日、「大内くん、ゾウやってくれないか」と天の声。

新婚(ホヤホヤではないが)の自分に白羽の矢が刺さるとは、これも運命かと考え「もしゾウにやられたときは自分の愛情不足のせいだ」と、鳥小屋を掃除しながら覚悟を決めたことを今でも覚えている。

 

ゾウの飼育法は、簡単に言うと、直接ゾウと接する「直接飼育」、柵越しでゾウと接する「間接飼育」、柵越しでトレーニングを施しながら管理する「準間接飼育」に分けることができる。各飼育法にはメリット、デメリットがあり、「直接」ではゾウの近くでケアができる反面、飼育員がゾウからの攻撃などで危険にさらされる、「間接」では、飼育員の安全は守られるが、ゾウへのケアができないなど、一長一短がある。そこで「準間接」という飼育員も安全で、ゾウにトレーニングを施しながらケアをするというやり方が、現在の主流になっている。

 

当園は、獣舎の関係で昔ながらの「直接飼育」を行っている。「直接飼育」で一番大事なのはゾウとの信頼関係。初見で嫌われてしまうと一生慣れないといわれているので、ゾウとの馴致には多くの時間を費す。そしてゾウに認められた頃に、号令をかける訓練を開始し、指示通り一人でゾウを動かせるようになれば一人前だ。と、口でいうのは簡単だ。

実際、近くで見るゾウは大きく、前情報でゾウは危険だと認識しているので、なかなか平常心でいるのは難しい。慣れるまでは、先輩のいう事をよく聞いて、そばを離れないように接するしかない。だいたい顔見せで半年、一人で動かすには一年以上の時間を要する。

当園の場合、おとなしい「スズコ」から訓練を開始し、出来るようになったら「ミネコ」に挑戦するという「ならわし」がある。ゾウ担当者の中でも、ミネコは一目置かれていた。2頭の一人前になるには何年かかるのか…。

また、慣れたからと油断してはいけない。地震や、救急車のサイレン、散歩中の犬の鳴き声などでゾウは驚き興奮してしまうことがある。その時にそばにいたら、巻き込まれて大事故になってしまう。ゾウと接している時はほんの少しも気が抜けない。

ミネコとのトレーニング



 

ミネコと歩んだ27年間の思い出

 

成人式

二十歳を迎えた2頭、「成人式やるぞー」と先輩の一声で、ゾウたちの顔や爪などにチョークでお化粧を施す。塗りながら2つの素朴な疑問が…。

「この模様に法則性はあるのかな?」「後でチョークはきれいに落ちるのかな?」

気に入ったかな、ミネコ

 左:ミネコ 右:スズコ

 

リーダー格

少し臆病なスズコに代わり、ミネコはいつも先頭にたっていた。寝室から外へ出すとき、外から寝室に帰る時は、常にミネコの動きにスズコは合わせていた。ミネコが出ないときは出ない、帰らないときは帰らない。また、寝室で横になって休む時も、ミネコが先に横になってからスズコも横になるし、新しいプールが完成した時も、ミネコの後について水浴びをしていた。

一方で、トレーニングに飽きたミネコは、スズコをそばに呼んで訓練の邪魔をさせ、そのすきに「おいとま」する強者。逆にスズコが呼んでも知らんぷりでエサを食べているミネコ。

スズコは良き相棒だったな、ミネコ

左:ミネコ 右:スズコ

 

広くなった展示場

2009年6月から12月にかけて、グランド拡張工事を行った。以前はコンクリートの床にプールのみのシンプルなグランドだったが、砂場や一回り大きなプールを新設し、広さも従来の2倍になった。暑い日などは気持ちよさそうに水浴びする姿や、豪快な砂浴びを見ることができた。人間の子どもだと、砂遊びのあとには手洗いをするが、なぜかゾウたちは、水浴びの後にはたくさんの砂を体にかけまくっていた。

そのまま油に入れたら天ぷらになるな、ミネコ

左:ミネコ 右:スズコ

 

東日本大震災発生

2011年3月、日立市でも震度6強の揺れを観測した。その日、自分は休みだったが急いで動物園に来てみると、余震の揺れで2頭とも興奮して走り回っていた。なんとか部屋に収容したが、ライフラインが止まり暖房も使えず寒い夜を過ごさせてしまった。その後一週間は、朝の掃除とエサやりが終わると、飼育員たちも近くの給水所などに応援に向かった。この時、改めて動物園は平和の上に成り立っているなと実感した。

ふびんな思いをさせたな、ミネコ

 

食欲の秋

秋になるとゾウ舎周りのケヤキの木が落葉する。この時期、ミネコは空堀の遠くに落ちた落ち葉に、鼻息をかけて近くに寄せては集めて食べていた。のちに大学生の研究で、ミネコは鼻息の強弱をコントロールしていることが分かった。

賢いぞ、ミネコ

空堀の落ち葉を集めるミネコ

 

 

動物が好きでこの職業を選んだが、人間関係で2回ほど挫折しそうになった。

1度目は、ゾウ担当になって数年目、先輩とどうしても意見が合わず「もー辞めてやるー」と思い、管理事務所に駆け込んだ。あいにく所長は不在で、かわりにいたのが事務員の笹村さん。自分の顔を見るなり「大内さん、よく来たね。お茶飲んでいきな。」よほどひどい顔をしていたのだろう。一杯のお茶と笹村さんの笑顔に救われた。

2度目は、自身の家庭の事情で、目標を失い自暴自棄になり、「仕事も辞めちゃおうかな」と思っていた。ちょうどそのころは、2頭のゾウも元気な盛りで、毎日の訓練もかなり手こづっていた。周囲の助言もあり「さすがにこの状態では見捨てられないな」という思いに辿りつき目が覚める。元気すぎた2頭に救われた。

現在、自分が飼育員として働いていられるのは、笹村さん、ミネコ、スズコのおかげだ。

左:ミネコ 右:スズコ

 

 

闘争

いつも仲のいい2頭だったが、2012年頃から不穏な空気が流れ始めた。スズコがお尻の方からミネコに近づく行動がしばしば観察された。ある日、事務所で会議があり、少しだけゾウから目を離さなければならず、売札さんに「ゾウに何かあったら呼んでね」とお願いした数分後、「ギャー」という売札さんの悲鳴。「やばい」と思いゾウ舎を見ると2頭が争っていた。ゾウのケンカはお互い「ワーワー」騒いですると思いきや、意外にも無口(無音)でお互いに体を押し合い、鼻でたたき合い、後足で蹴り合っていた。そこには2頭の足音だけが響いていた。2頭を引き離すために水をかけたが、テンションが下がらず。「何とかしなければ」という思いで、ゾウ班の仲間と仲裁に入り2頭を分けることができた。今思えば、ゾウたちよりもハイテンションだったかな…。この日以降、2頭の関係性が微妙になり、グランドでは分けて展示するようになった。

闘争の原因ははっきりとはしないが、若干力をつけたスズコがミネコに戦いを挑み、返り討ちにあったと推測している。

やっぱり強いな、ミネコ

左:ミネコ 右:スズコ

 

新型コロナウイルス

2020年、新型コロナの蔓延で、動物園も長期の臨時休園を余儀なくされた。いつもはたくさんのお客さんに見られている2頭も、見える人間は飼育員のみ。心なしかのんびりしているように見えた。

リラックスできたかな、ミネコ

左:スズコ 右:ミネコ

 

 

闘病

ミネコは以前から左後足を痛めることが多く、そのつど消炎剤を塗ったり、ひどい時は痛み止めを処方してもらっていた。症状は良くなったり、悪くなったり…。また、2020年頃からは足の引きずりに加えて「あれ?少し痩せてきたかな」という見た目の違和感もあらわれはじめた。しかし、採食量や排便量にあまり変化がなかったので様子を見ることに。2022年9月中旬には両前足が棒のように突っ張る症状があらわれた。後日、回復はしたもののその日を境に、横になって休まなくなった。

ゾウの会議などでも、「座れなく(横になれない)なると危険信号だ」という報告も出されていた。

従来、採血や削蹄はゾウを横に寝かせて行っていた。しかし、座れなくなったので、立ったままでもできるトレーニングに切り替えた。ミネコは意外にもすんなり受け入れてくれた。

左:スズコ 右:ミネコ
立ったままのトレーニングもすぐに覚えた

2025年、壁などに寄りかかっている時間が多く、あまり歩かなくなっていた。12月に入ると前足も引きずる状態に。

2026年1月には、立っているのもやっとの状態で食欲もかなり低下していたため、外へは出さず室内で過ごさせた。2頭を離してしまうとお互いに不安になるため、スズコも付き添いで室内にとどめていた。しかし、ミネコの体力は日に日に、限界に近づいていると感じていた。

寝室内でのケア中

倒れる前日、いつもはいやいや食べる薬入りの煮サツマ団子を、おいしそうに手からパクパク食べてくれた。ミネコが見せた最後のやさしさだった。

がんばったな、ミネコ

 

12,473,819人

ミネコが来園してから倒れるまでの入園者数。たくさんのお客さんを出迎えてくれたね。

おつかれさま、ミネコ

ミネコと桜



 

最後に

たくさんのお客様から、ゾウたちへの励ましの言葉や差し入れをいただきました。

また、体調不良時にアドバイスをいただいたゾウ飼育園館様、歴代のミネコ担当者、そして、ミネコに会いにきてくれた多くの皆様に、この場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。

 

 

「おはよう」

静かな朝の、はじまりだ。

 

ありがとうミネコ 飼育員おおうち

 

 

あるお仕事

例年、この時期になると追い込まれる仕事がある。その仕事を終え、一息ついてブログを書いている。

 

その話をする前に、皆さんからよく聞かれる

「動物園の動物はどこから捕まえてくるんですか」

という質問について答えてみようと思う。

クロサイ

その答えとして私がよくお伝えしているのは、

「その昔は捕まえてくることもありましたが、今はほとんどが国内外の動物園や水族館で繁殖した動物たちです」

というものだ。もちろんすべてがそうというわけではないが、少なくとも私が動物園に来てから15年近くの間に、海外産で野生由来の動物が新たに入ってきたことはない。(近所で捕まえてきたカエルや魚はいますが……)

 

それは、動物園が「自然に負荷をかけない」ことを前提として成り立っている施設だからである。そのため、野生から新たに補充するのではなく、動物園同士のネットワークを通じて繁殖した動物を移動させ、種を絶やさないようにしている。

 

このネットワークが、日本では日本動物園水族館協会(以下、日動水)という組織になる。国内およそ140の動物園・水族館が加盟しており、かみね動物園もその加盟園のひとつである。

チンパンジー

日動水では、将来的に持続させていく動物種を選定した「コレクションプラン」を策定し、その対象種について移動や繁殖の調整を行っている。調整といっても、単に「余っているからあげる」「足りないからもらう」という単純な話ではない。遺伝的多様性を維持しながら次世代に種を残していく必要があり、生まれた個体の移動先や各園館の施設状況など、さまざまな条件を考慮しながら進めている。

 

さて、話を戻そう。

実は、私が例年この時期に頭を抱えている仕事の正体こそ、この「調整」に関わる業務である。

アルダブラゾウガメ

私が担当している「アルダブラゾウガメ」では、1年間にあった個体の増減や移動について、全国の飼育園館に調査票を送り、その回答をもとに登録簿を作成している。とはいえ、ゾウガメについては繁殖計画までは立てず、個体情報の管理が主な役割である。そのため、繁殖計画そのものを担っている他の調整者の方々(当園にもエリマキキツネザルの調整者がいる)の苦労は、私の比ではない。

エリマキキツネザル

少し愚痴っぽくなってしまったが、動物園の裏側では、たくさんの人の地道な努力があってこそ日々の運営が成り立っている、ということを知ってもらえたらと思い、今回ブログにしてみた。

次に皆さんがニュースで「動物の引っ越し」を見かけた際には、その裏側で、動物たちの将来のために汗を流している「調整係」たちの姿を、ほんの少しでも思い出していただければ嬉しい。

非加盟施設でもゾウガメを見つけるとソワソワしてしまう 中本

しっぽ!しっぽ?

おべんとう広場の横にあるモンキー館には現在、4種30頭が暮らしています。
今回は4種それぞれの特徴的なしっぽをご紹介します!

 

〇シシオザル:先端に房があるしっぽ
高い木の上で生活をするため、枝の上でバランスを取ることに長けています。
子どもの頃は房がなく、成長するにつれてはっきりしてくるため、
成熟度を示す視覚的な目印になっている可能性があるそうです。
このしっぽがライオンのしっぽに似ていることから“シシオ”ザルという種名が付きました。

 

〇クロシロエリマキキツネザル:真っ黒なしっぽ
熱帯雨林の中、高い枝の上で生活しているキツネザルです。
一見目立ちそうな体色ですが、木漏れ日が差し込む高い木の上では上手くカモフラージュできるそうです。
しっぽは影や木の枝、樹皮の裂け目のように見える効果があるそうです。

 

ワオキツネザル:しましまのしっぽ
こちらもキツネザルですが、地上や低木層に暮らしています。
そのため、背の高い草むらを移動するときにしっぽを立てて歩き目印にしたり、
仲間同士でコミュニケーションをとる役割があります。
こちらも、しましま(わっか)模様のしっぽなので“ワオ”キツネザルと種名がついています。

 

シロテテナガザル:しっぽが・・・ない!
分類学上で類人猿とされる種の特徴の1つにしっぽがないことが挙げられます。
長い腕を使って枝から枝へ移動する姿が特徴的なこの科は、常に体が垂直に近い状態になります。進化の過程でしっぽは邪魔だったのかもしれません。

しっぽの色や形はそれぞれ理由があります。
気になった動物がいたら、ぜひ調べてみて下さいね!

モンキー館担当:ありかわ(ゆき)

チンパンジーたちの誕生日

早いもので年が明けてから間もなく1ヵ月が経とうとしていますね。

かみね動物園では1月に年を重ねるチンパンジーたちが多くいます。

ヨウ、ゴヒチ、マツコは正確な生年月日が分からないため、1月1日を誕生日としています。

ヨウは一番年上で今年で推定55歳。国内のチンパンジーたちの中でも上から数えたほうが早いほど高齢になってきましたが、マイペースなこともありとっても元気に暮らしています。

ヨウ

ゴヒチとマツコは共に推定48歳でこちらも高齢です。

まだ思春期を完全に抜け出していない息子のリョウマに翻弄されている場面もありますが元気に過ごしています。

ゴヒチ

マツコ

1月5日にはイチゴが18歳になりました。

毎年来園者の方と誕生日会を行っていましたが、今年は運動場の修繕工事が間近だったこともあり開催はせず、寝室で特製ケーキをプレゼントしました。夕方のごはんも一緒に用意していたこともあり、好きなものから沢山食べる姿が見られました。

イチゴ

暗くて分かりにくいですがケーキを食べているイチゴ

ケーキを食べた後にそのまま勢いよく夕ごはんも食べていました

そして、1月20日にはフクが14歳に。こちらも誕生日会は開催せず、朝屋内運動場で特製ケーキをプレゼント。息子のジュウザを抱えながらも好きなものを頬張って満足した様子でした。一緒に出てきたヨウも少し分けてもらっていました。

フク

みかんはよく見ると「14」と「フク」になっています

ガラスの反射で見にくいですがジュウザもケーキに興味津々な様子でした

満足そうな様子

先にも述べていますがチンパンジーたちの屋外運動場は現在修繕工事により使用できない状態です。そのため屋内運動場のみでご覧頂いています。

屋外に比べ空間が限られていることもあり、全頭一緒に出すことが難しいため来園される皆様にはご不便をおかけしております。

 

昨年の4月から身体能力の向上が顕著なユウとリョウマは安全に配慮して展示を控えていたため、工事終了後の春からはやっと全頭で過ごせる予定です。

5月で1歳になるジュウザも動きが活発になってきたため、にぎやかなチンパンジーたちをご覧頂けると思いますので楽しみにお待ち下さい。

 

また工事に伴い2月末までクラウドファンディングにも挑戦しています。

fcf.furunavi.jp

ふるさと納税型ですが、返礼品の有無を選択することで小額からお住まいの地域に限らずどなたでも寄付することが出来ます。ご協力頂けましたら幸いです。

 

チンパンジー担当 おおぐり)

 

勝手にお鼻比べ。

書こう、書こうと思ってずっと忘れていたネタを1つ。

 

去年、広島の福山市立動物園に遊びに行ったときに丁度、実寸大のボルネオゾウの鼻ステッカーが販売されていたので当園のアジアゾウと比べてみようと思い購入しました。

大きさは10cmくらい?

なかなかニッチなグッズですね…!

 

ボルネオゾウアジアゾウの1種で体の大きさはゾウの種類の中では、1番小さいと言われています。当園のアジアゾウミャンマー出身。確かに、実際にボルネオゾウを見てみると小さい!子供のゾウのように見えますが、27歳だそうで立派な大人のゾウですね。

日本で唯一のボルネオゾウふくちゃん

そんなボルネオゾウとは鼻の大きさも違うのか?比べてみました。

ミネコの鼻の大きさと比べてみました。

やっぱり鼻の大きさもボルネオゾウは小さいみたいです。並べてみるとやけにミネコの鼻が大きく見えます。鼻の穴も大きい…。

動物の大きさを比べるとなると、なかなか実際に並んでねとは出来ないので今回比べてられることが出来て面白かったです!

ちなみにスズコの鼻とも並べてみましたが、スズコの鼻は以前ミネコとのケンカで切れてしまっているのであまり正確な比較は出来ませんでした。

 

スズコの鼻とも比べてみた!切れても器用なお鼻です。

ボルネオゾウも、当園のミャンマー出身ゾウもどちらも大きなくくりではアジアゾウ。鼻の大きさは違えど、形は同じで突起が1つ鼻の上側にあります。

ちなみに別種のアフリカゾウは、鼻の上側だけでなく下側にも突起があり、とんがっている個所が2つあります。アフリカゾウの実寸大お鼻ステッカーがあれば、また比べてみたいなと思うので、アフリカゾウのお鼻ステッカーを見つけた人は教えてください。

 

以上、2025年に書くはずだったブログでした。

 

2026年もよろしくお願いします。アジアゾウ担当飼育員 西川

 

 

メトロ、お疲れさま

クロサイのメトロが11月22日に亡くなりました。


メトロは1990年11月10日に、アメリカのマイアミ メトロ動物園で生まれました。約3年後、かみね動物園に来園。35歳を迎えたばかりでした。クロサイの平均寿命が40年くらいですので、高齢による寿命と考えられます。

メトロが来園したときは、マキ(当園生まれ)というメスのクロサイがいて、そのお婿さんとしてやってきました。

2頭の間にはメイ(♀)、マロ(♂)、サニー(♀)の3頭の子供が生まれました。

 

メイは仙台の八木山動物公園(メイは死亡しています)、マロは上野動物園へ、サニーは一度鹿児島県の平川動物公園に行きましたが、3年前にかみね動物園に帰ってきて、現在は愛媛県とべ動物園から来園したお婿さんのフーと仲良く暮らしています。

 

普段のメトロはとにかくよく寝ているサイでした。特に午前中はよく頭を投げ出したような格好で昼寝をしていることが多く、私たちも来園者も「大丈夫?」と心配になるくらいの格好で寝ていました。真夏でも日向で寝ていることもあり、熱中症になりかけて水をかけて体を冷やしてあげたり、良くも悪くもゆったりした時間が流れているサイでした。

サイの見た目からすると、立派なツノもあり強そうな姿。すぐにでも突進してきそうな印象もあります。でも、とても優しい性格の持ち主で、私たちが近くで作業をしていると「何してるのー」といわんばかりに柵越しに覗きに来ます。「ちょっとかまってよー」といった感じで、すり寄ってくるような仕草も見せるとても穏やかな性格でした。

 

ガイドやイベント時も、えさやり体験をしながら嫌がることなく鼻先やツノを触らせてくれたり、意外に垂れ目で優しい表情を見せてくれたり、たくさんの魅力を伝えてくれたサイでした。

メトロが体調を崩したのは、10月29日からでした。それまでも、数年前から熱中症や乾燥による皮膚疾患、採食はよいのですが肉付きが悪くなってきたなどが見られていました。

 

29日朝、メトロが自力で立てないのを確認し、様子を見ていましたがやはり立てないようで、飼育員たちで立たせることにしました。大型草食獣が座りっぱなし、寝っぱなしというのは、うっ血や床ずれ、臓器の圧迫などを引き起こし、さらなる体調悪化を引き起こします。

 


みんな初めてのことで、試行錯誤しながらなんとか立たせることができました。立ってしまえば涼しい顔をしてエサを食べたりしていたので、次の日は立つことを期待していました。

 

しかし、翌日からも自力で立つことができず、毎日起立補助作業を続ける日々でした。

 

起立補助はスリングとチェーンブロックを使用しました。メトロを立たせるには10分程度身体的負担をかけてしまいます。短時間で終わるように工夫しながらの日々でした。

立ってしまえば歩くこともできるし不都合はなさそうで回復を期待したのですが、日に日に採食も落ち始め、体力も落ちてきたようでした。

 

3週間を超える介助を続けましたが、22日朝、死亡していました。

 

解剖し死因を調べましたが、特に悪いところはなく、年齢による体力・筋力の低下が原因だったようです。

 

メトロの亡骸は東大の総合研究博物館に提供しました。当園からはカバの亡骸なども提供しており、骨格標本として展示されています。メトロが標本になるには少し時間がかかりますが、標本として新たな命が吹き込まれます。機会があったら会いに行ってあげてください。

 

12月6日にはメトロのお別れ会が開催され、たくさんの来園者と献花を供えていただき、改めてメトロがみんなに愛されたクロサイだったことを実感しました。

将来はサニーとフーの間にメトロの孫ができること、メトロのように穏やかで優しいクロサイが生まれてくることを期待します。

メトロ 天国でものんびりね 高原 和之