カピバラのビビリン♂が2025年1月11日に亡くなりました。
前回のブログ(https://kaminezoo-officialblog.hatenablog.com/entry/2024/11/28/155215
)で最近のカピバラたちについての近況もお知らせした所でした。その中でビビリンについては次回のブログでと記していましたが、ブログを出すよりも先にいなくなってしまいました。
そのままお蔵入りというのも、勿体ないのでもともと出そうと思っていた内容を追悼としてここに残しておこうと思います。

10月中旬ごろから、痩せが顕著に目立ち始めたビビリン。この頃から下痢が止まらなくなってきていました。
毎年おこなっている緑地開放イベントの後にも水分量の多い青草を沢山食べるので軟便になりやすいカピバラたちでしたが、水分量の少ない乾牧草を多めにする事によって次第に形の良いうんちに戻っていました。




左より8月(健康的な糞)、11月、12月、1月の糞。形になる時もあれば水っぽかったり。
しかし、今回はこれといった原因が分かりませんでした。乾牧草の量を増やしてもなかなか糞の形も体重も戻らず。ひとまず、食欲はあるのでこれ以上体重を落とさず体力をキープ出来るようによく食べるもの(リンゴやバナナなど)をあげることにしました。
この頃から、腸内細菌を整える整腸剤をあげたりしていましたが、やはり効果はいまひとつ。
採血などで、もっと詳しい状態が分かればと馴致もはじめていました。
横になっているすきに、ちょっと失礼します。
馴致での採血は時間がかかるかなと思っていましたが、意外や3~4回ほどで慣れはじめ針を刺すところまで進んでいきました。針も刺せるようになったし、採血できる~!と思っていたのですがいざ採血しようと挑戦すると針は刺せるが血管から十分な量の血が抜けない…。ビビリンも9歳、カピバラとしては結構な高齢に差しかかっているため、なかなかスッと採血するのが難しい血管になっていたようです。
これでは、簡易的な検査しかできないため、麻酔をかけて健康診断をすることにしました。
12月に麻酔をかけ、レントゲンやエコー、採血、口腔内チェックなどの健康診断をおこないました。お腹にガスが溜まりやすくなっていることは分かりましたが、特に病気などの異状は見られませんでした。
麻酔中
その時の血液検査でも栄養状態が下がっているという結果以外は特に問題なしでした。なんだかんだビビリンも9歳と高齢のカピバラだったので加齢による衰えが目立ってきた結果が今の状態なのかもなぁと思うようになりました。
もしも、検査をすり抜けた腫瘍などがあったとしても今の体力では対処療法しか出来ないだろうし、少しでも快適に食べたいものを食べて過ごしていく飼育管理に切り替えようと思う健康診断でした。
その後は、お腹のガスが抜けやすくなる薬などを投薬しながら、果物や野菜を多めに給餌したり、より室温をあげたりして様子をみていました。
薬入りリンゴをむしゃむしゃ



大プールにもお湯をはる 意に反して早速入るセリナ 室温の温度もさらに暖かく
そんな中での突然の死亡だったので驚きましたが、晩年にも関わらず採血の馴致や体重測定に素早く順応してくれたことに感謝します。
私のなかでも思い出深い個体となりました。もっと出来る事や気づけた事があったと思いますが、それは今残ったセリナ♀や他の動物たちに還元していければと思います。
しみじみ書きましたが、ビビリンは最後まで食欲旺盛、食べたいものをたくさん食べ、元気にというのも変ですがいつもと変わらずに過ごしていました。
来園者の方にカピバラの魅力を沢山伝えてくれたビビリン。また、あとから来たセリナにとっても安心できる同じ群れの仲間としてそばにいてくれました。
ビビリン、お疲れさまでした。

今までの写真とともに カピバラ担当 西川