みなさん、こんにちは!
桜も一気に咲き誇り、あっという間に新緑が芽吹いてきましたね。
さて、かれこれ2022年の冬から、現在進行形で動物園内の生き物観察を続けております。
始めた動機はとっても単純、「遠い異国の地の動物の事はよく知っているのに、足元にいる生き物たちのことは名前すらも知らない生き物が多いな・・・」とふと思ったのが始まりです。よし、見かけた生き物を写真に収めよう、そしてじっくり観察しよう。と思い活動を始めました。
今回は、その観察の中で見かけることのできた生き物たちをご紹介しようかと思います。
・ひらひらと飛ぶピンクのガ(アメリカピンクノメイガ)
春の日、ピンクのガか飛んでいるのを見かけました。
先輩獣医と一緒に追いかけてみると、こんな蛾でした。
アメリカのピンクノメイガというガで、2019年に岐阜県で初めて確認されてから、全国で報告がされている、外来種のガです。サルビアの花に幼虫がついているのをよく目撃しました。
・メタリックなハムシ(メリケントビハムシ)
はちゅウ類館横の畑のサトウキビ畑に、 何やらキラキラしたコウチュウが飛んでいるのが目に留まりました。
メリケントビハムシという甲虫の仲間で、これまた2023年に関東地方で初めて定着が確認された、外来種です。
畑の周りをよく見ると、ヒユ科の植物(ゲイトウ類)にたくさん成虫と幼虫を見ることができました。
・羽根が短い?コバネカミキリ
園路を散策してみると、とことこと歩いていく虫を見つけました。よく近づいてみてみると、コバネカミキリだと気が付きました。初めて見かけたので、少し驚きました。
実はこのカミキリ、夜行性なので、日中に見かけるのは珍しいようです。
・扉を開けると坂から落ちて来た。シマヘビ&カナヘビ
私の主戦場、獣医室の手術室の扉を開けると、坂(獣医室の出入り口の先が坂になっています)から、コロコロと何かが落ちてきました。何だろうとよく見てみると、シマヘビ(幼体)とカナヘビが格闘している真っ最中でした。少し観察して、その場を後にしましたが、その勝敗はどうなった事でしょうか。
こんな感じで、園内で見かけることのできた生き物(両生類+爬虫類+鳥類+昆虫類(クモも含む))たちは、ざっと800を超える種を見つけることができました。
この春になっても、初めてみる生き物もたくさんいる事から、楽しみは尽きないな、と感じる今日このごろです。
ちなみに、上記で紹介した昆虫たちは、日立市で初めての観察記録であったり、珍しかったりしたので、地域の生き物雑誌(るりぼし(水戸昆虫研究会の会誌)、茨城生物(茨城生物の会の会誌))に記録として残すこととしました。
こうした記録が後々、誰かの目に留まり、誰かの調査の役に立ってくれたらいいな、と思う所です。
ぜひ皆さんも、身近な生き物観察してみてはいかがでしょうか?
新たな発見があるかもですよ。
かわせ