サイのイベントを開催しました
少し前のことになりますが、3月2日と3月31日にサイのイベントを開催しました。
この2日間は主に普段動物園でサイの前を通っても「大きいね」で終わってしまいがちなサイの野生での現状を知ってもらおうと、NPO法人アフリカゾウの涙でサイの担当をされている方と共に企画したものです。
3月いっぱいはどうぶつ資料館にて、1年間のうちに南アフリカで密猟されたサイの頭数を折り紙サイで展示しました。
この1年間の密猟数は499頭。約500頭のサイが犠牲になったそうです。「サイの角がどんな難病も治す薬」と一部の国や地域で昔から信じられており、高いお金を払ってでも買いたい人がいることが密猟の原因となっています。サイの角は実はわたしたちの爪や髪と同じケラチンという成分でできているので、自分の爪や髪を煎じて飲むのと変わらないのです。
サイのためになにができるかというのは難しい話ですが、サイの角は薬にならないということを誰かに伝えられる知識があるだけでも、意味があるのではないかと思います。
2日はサニーの誕生日、31日はサイの日ということで、常設展以外にもサイの展示場周りでイベントをおこないました。
折り紙サイを一緒に折ったり、
サイが増えるようにという願いを込めて、ステッカーに好きな色を塗ってアフリカ大陸の地図にたくさん貼ってもらいました。
いつもとは違った特別なガイドも実施!
クロサイ担当者からの話、サイを知ってもらおうと活動を続ける今泉さんからの話、
動物園でのサイを間近に見ながら野生のサイについて知るきっかけになったかと思います。
2日はさらに特別に、サニーの誕生日ということもあり、エサやり体験も急遽実施。
サニーにとっても参加していただいた皆様にとっても、特別な日になったのではないでしょうか。
初めてのイベントではありましたが、たくさんの皆様に参加と協力をしていただきました。この場を借りて御礼申し上げます。
このイベントを通して、サイのことを少しでも知れたり、サイに興味を持ったり、かみねのクロサイたちを好きになってもらえる日であったら嬉しいなと思います。
「31日はサイの日」ということで、31日にご来園の際はぜひサイをいつもよりじっくり眺めて観察してみてください。
飼育員 たかはら