日立市かみね動物園公式ブログ

太平洋の見える動物園!

トカゲの目撃例調査、やってみました!

みなさん、こんにちは。
あっという間に暑くなり、体が追い付いていない今日この頃ですが、体調はおかわりありませんか?

さて、少し前(3月~4月)にはちゅウるい館で身近なトカゲに関するアンケート調査を行いました。
内容は、ヒガシニホントカゲニホンカナヘビニホンヤモリの過去1年間の目撃情報を集めてみました。
この3種は全て、当園で展示飼育をしているのですが、普段生活をしていても道路で見かけたりと、非常に親しみのある動物かな?と思っております。
そのため、これらの動物が日立市内のどのあたりに分布しているのか?また、目撃数の数から、生息数の多い少ないかなんかを来園者の皆さんと共有できればと思い実施しました。
アンケート用紙は下に示すように、どこの市の何町までお聞きし、どんな場所で見かけたかを記載して頂きました。

アンケート用紙

1か月程度の実施期間でとてもたくさんの回答を得ることが出来ました。ご協力ありがとうございました!

早速ではありますが、結果をお示ししたいと思います。

まずは、茨城県内の目撃情報。
表にしますとこんな感じ。

茨城内の目撃例

目撃例が多い順に、ニホンカナヘビ、ヒガシニホントカゲニホンヤモリの順でした。

どの種も、県内に広く分布しているようですね。

そして、日立市に注目してみますと、
圧倒的にニホンカナヘビの目撃例が多い結果となりました。
その逆に、ニホンヤモリは3種の中で非常に少ない結果となりました。


日立市の目撃例を地図にプロットしてみますと、このような感じ。

日立市内の目撃例

ニホンカナヘビ、ヒガシニホントカゲは市内で満遍なく目撃されておりますが、ニホンヤモリはあんまり目撃が少ないように思われました。
過去の報告でも、ニホンヤモリは日立を含む県北地域では報告は少ないようです。
当園の職員の方でニホンヤモリを複数回、市内で捕獲した経験もある方もいるとのことで、個体数は少ないけれども生息はしているようですね。
しかしながら、この文章を書いている私本人は一度も日立市内で野生のニホンヤモリを目撃したことはありません。。。見てみたいものですね。


さてさて、結果、いかがだったでしょうか?とても身近な生き物ですが、生息環境が変わってしまえば、その生き物の分布も変わってしまう事もあります。
この先、ニホンヤモリにとって住みやすい環境となれば、数年後同じようなアンケートを実施した際に、目撃例が増えるでしょうし、ニホンカナヘビにとって生息環境が悪化すれば、ニホンカナヘビの目撃例は少なくなることでしょう。
このような身近な生き物の記録が、将来、とても大切な記録となるかもですね。

身近な生き物、是非、観察してみてはいかがでしょうか?

 

かわせ