日立市かみね動物園公式ブログ

太平洋の見える動物園!

ワオキツネザルのアイ

ようこそ、アイちゃん!

12月15日、サルの楽園に新たなメンバーが加わりました。

ワオキツネザルのアイです。

 

実はこの個体、モンキー館のシシオザルの横で1頭で暮らしていたワオキツネザルです。ワオキツネザルは本来メスが優位の群れを形成しますが、当園では繁殖制限のためオスとメスを分けて飼育しています。メスは4頭のみの飼育なので、4頭で仲良く暮らしてもらいたかったのですが、アイの気が強すぎて他の3頭を追い回してしまう状況が続きました。様子を見て4頭一緒にする機会を幾度となく設けましたが、アイが強い!

そんなこんなでお隣さん同士でメス3頭と1頭で分かれて暮らしていましたが、シシオザルが繁殖制限のために一時オスとメスを分けるという方針になり、部屋が必要になったため、アイが住んでいた部屋を空け、アイはサルの楽園の部屋に引っ越してくることになりました。

 

いくら気の強いアイちゃんでも、新しい環境には慣れるのに時間がかかるだろうと思っていたのですが、移動した初日に呼べば来る、展示場に初めて出てもくつろぐ、帰りは警戒してなかなか帰ってこないだろうと思っていたらサッと帰ってくる。

なんて肝が据わった個体なんだ…!というのが印象です。

 

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前述したように、ワオキツネザルは群れで暮らす動物です。1頭で暮らす状況をなるべく解消したいのはやまやまですが、アイの性格や部屋の数など越えなければいけない壁はたくさん。今はアイがどう心地よく過ごせるかを考えています。

 

まずは新しい木を入れました。上に行けるという選択肢を作るほか、陰部を木にこすりつけるマーキングの行動を見ることもできるようになりました。(これで自分の縄張りを主張しています。)

 

エサもあっという間に食べてしまうため、フィーダーを導入しました。簡易のものですが、意外と手こずっているようで時間をかけて食べてくれています。

 

与える葉物も食べやすく切らず、あえて1枚で渡します。

 

 

暖かくなってきたこの時期、展示場内にはヨモギも生えてきました。新芽のヨモギをむさぼる姿も見られます。

 

お隣のフサオマキザルと関わったり、遠くの海を眺めていたり、様々な場所で日光浴をしていたり。以前の展示場にはなかった景色や動物との関わりもあり、今現在は暇そうにしている姿をみかけることはあまりなく、違った環境に興味深々といった印象です。

海を眺めながら?日光浴中

そこはエサ台…

今後もタイミングを見て群れで過ごせるようにチャレンジしたいと思っていますが、それと同時に1頭で過ごす間は飽きないような工夫もしていければなと思っています。

 

(アイちゃんを見るのは上からがオススメ ところ)